#14 「MIJSのクラウド研究会のご紹介とお誘い」

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~ 「MIJSのクラウド研究会のご紹介とお誘い」 ~
昨日(8/4)の日経新聞トップ記事は、「クラウド普及へ投資」というタイトルで日本の企業がクラウドコンピューティング基盤の構築に投資する計画を報じていました。今日の同紙朝刊でも「企業とIT・クラウドが変える」というテーマで、大手ベンダがgoogleやSalesforce、Windows Azureなどのクラウドサービスに切り替えつつある状況がレポートされています。“SaaS”から“クラウド”に流行り言葉は変わっていますが、実態のともなう大きな地殻変動になっていることを感じます。

本メルマガ第1回で、「この頃なぜかお客さんが減ったなぁ」とぼやいているお店が、実は不況が原因ではなくネットに顧客を奪われているという現象について述べました。しかし、ともすると自身がそのお店になりかねません。「最近パッケージが売れないなぁ」とぼやいているうちにクラウドにお客を奪われている、そんな図式になってしまったら笑うに笑えません。

MIJS(Made in Japan Software)コンソーシアムは、団結して日本のITを世界にという想いを持った企業からなる理念の集団です。その活動の1つ「製品技術強化委員会」の今年の研究テーマは「クラウド」です。4大クラウド提供者である「Google」「Amazon」「Microsoft」「Salesforce」の提供している各種サービスをSaaS、PaaS、IaaSの3層に分け、これらを我々が利用する際のコストや制約、SLA(Service Level Agreement)などを比較検討します。

クラウドはスケールメリットが大きいビジネスなので、今のところ4社と日本企業のIDC(データセンタ)のコスト差は非常に大きいようです。もはや日本のIDCを使うのは変か、自社の事業展開では4社のどのクラウドサービスが適しているか、利用するにあたっての問題点と解決法は、実際に4社のクラウドサービスを利用している企業からの状況報告、など実践的な内容を討議しますので、興味のある方はぜひご参加ください。

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梅田弘之の 「グラス片手にビジネスを考える」
~ 「アジャイル開発手法の確立に向けて」 ~
MIJS製品技術強化委員会のもう1つのテーマは「開発基盤」の研究です。参加メンバー各社がどのような形態でソフトウェア開発を行っているか、構成管理や変更管理、テスト自動化などソフト開発において使っているツール、品質管理を徹底するための工夫や体制、多言語対応アプリケーション作成時のポイント、そんな各社の実態とノウハウを教え合いっこして、良いものを自社に取り入れたり、みんなで合宿して体系的なものにまとめ上げたりする予定です。

第1回の会議では、思った以上に「アジャイル開発」に取り組んでいる会社が多いとわかりました。当社も、今、大きな業務パッケージをアジャイル型で作っているのですが、アジャイルに関しては抽象的な解説書しか出回っておらず、いろいろと試行錯誤しながら自社なりのアジャイル手法を生み出している最中です。中には、「ウチはずっとアジャイルしかやっていない」という企業もあって、そんな各社の取り組みから「“MIJSアジャイル手法”なるアウトプットを作ってもいいね」など話ながら楽しくやっています。

この2つの研究会をテーマとする製品技術強化委員会は、MIJSメンバー以外の企業でも年間30万円で参加できます。各社の優秀な技術者とのディスカッションに加わるだけでも有意義ですし、具体的なアウトプットを自社に持ち帰れますので、よろしければ参加して一緒にやりましょう。