#10 「中国語版と多言語化とローカル化の違い」

■□□□□□□□□トピックス□□□□□□□□□
~ 「中国語版と多言語化とローカル化の違い」 ~
中国を”工場”ではなく”市場”と捉える流れを見据え、昨年、ECパッケージ「SI Web Shopping」の中国語版を発売しました。近年における中国人の日本製品に対するブランド信頼は厚く、自社商品を中国に販売しようという会社が急増していることが背景にあります。

第2弾として、現在、多言語版を作成しています。多言語版では、ショップ側が日本語、英語、簡体語、繁体語、韓国語などを登録しておくことで、ユーザーが自分に合った言語を選択表示できます。

使い道は2つあります。1つはターゲット国での対象人種を広げること。たとえば中国にいる中国人だけでなく、日本人や韓国人、欧米人などにいっきに対象を広げることができます。また、国際郵便などを使って香港や台湾、韓国など他の国々に対しても、日本製品を販売するビジネスプランも描きやすくなります。

ただし、多言語化とローカル化は少し意味合いが違います。前者の用途では「物流」や「決済」など、言語以外の部分にも手を入れる必要があります。たとえば、中国で利用する場合、日本国内のコンビニ決済や銀行振り込みはそのまま使えず、代わりに銀聯カードでネット決済できる仕組みなどを実装する必要があります。また、運送会社や運賃も異なりますので、現地の実情にあったものに切り替えなければなりません。

今、作っているものは多言語化+中国向けローカル化という内容の製品で、今年の夏にリリースする予定です。3年後、中国でのEC展開がどのように花開いているかを夢想しながら、こつこつ開発を行っています。

■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
梅田弘之の 「グラス片手にビジネスを考える」
~ 「不景気の乗り切り方は「Look 製造業」で」 ~
一昔前、マレーシアのマハティール首相が「Look east」という言葉を使い、先進国になるために日本の良いところを見習おうと呼びかけました。私の場合はそれに倣って「Look 製造業」です。国際競争力のないIT産業は、強い製造業の良さを見習うべきだと考えています。

その製造業は、不景気に対する対策も迅速かつ大胆です。設備投資を抑え、生産調整を行って在庫を減らし、派遣要員を削減。さらに組織を改革し、業務改善を行うといった具体策を次々と打ち出し、短期間に強い体質に生まれ変わりつつあるように感じます。ソフトウェア産業に置き換えると、設備投資の抑制は”採用の抑制”で、在庫の削減は”空き要員の削減”、派遣要員の削減は”外注削減”になります。

この1年間、当社も製造業に倣ってずいぶん改革をやってきました。まずは業務の近代化。システム室を拡充し、基幹業務にERP「GRANDIT」、営業支援にSFA「eセールスマネージャ」、プロジェクト管理に「OBPM」を導入し、”脱Excel”を掛け声にようやく合理化ができました。”在庫の削減”は難しいので、その代わりに開発要員をシステム室や営業に配置転換したり、業務改善に振り当てたりしました。同時に、組織も製販一体型へと全面的に改革しました。大型新製品「OBPM」も投入し、海外展開も本格スタート、そして今はSaaSの準備中です。

さてさて、”不況はチャンス”という言葉を信じて、できる余裕のあるうちにいろいろな改革を行っていますが、景気回復時に「やっていて良かった」という結果になるでしょうか。信じてはいますが、やっぱり一抹の不安はあります。