#66 結婚後の生活に思いを馳せるシステムとは

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トピックス
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~結婚後の生活に思いを馳せるシステムとは~

11月18日にECサイト構築パッケージ「SI Web Shopping」の新バージョン「Ver11」
をリリースしました。今回の目玉の1つはCMS(コンテンツ・マネジメント・
システム)(※1)です。CMS機能を大幅に拡張して、ECサイト運営者自身で簡単
に画面レイアウトやデザインなどを編集できるようにしました。

長年、製品作りをしていて、最近思っていることは運用想定の大切さです。映画や
ドラマでは結婚してめでたくゴールとなりますが、現実ではその後に長くも重い?
結婚生活が待っています。ソフトウェアもカットオーバーしてめでたしめでたし
ではなく、その後毎日どのように運用し、分析し、改良し続けるかというシーン
にまで思いを馳せた仕組みを用意しなければなりません。

ECサイトで言えば、日々の受注や入金の確認、出荷手配などのオペレーションは
もちろん、新商品の登録や写真撮影、在庫の配分などマスタ系の作業もあります。
また、アクセス分析やRFM分析(※2)、SEO(※3)の定点観測などの調査・分析
系作業やキャンペーンの企画およびメール配信などマーケティングも欠かせません。

ECサイト構築パッケージは、このようなオペレーションを簡単に行える仕組みを
オールインワンで装備しているのですが、今回、より深く踏み込んだのは画面
デザイン変更です。お客様がより自由に画面レイアウトを変更できるようにする
ことで、もっと売るためのレイアウト変更や工夫をこまめに行ったり、A/Bテスト
分析(※4)が容易に行えるようにしました。

一所懸命着飾ってプロポーズしてOKをもらうことは重要です。でも、結婚後の
生活を楽しく幸せにすることまできちんと考えて準備する。これからの製品はそう
いう部分をもっと取り入れて行かなければなりません。

【用語説明】
※1 CMS:専門知識がなくてもWebサイトを構築したり編集したりできるシステム
※2 PFM分析:顧客の購買履歴を購買日、購買頻度、購入額から評価分析する手法
※3 SEO:Googleなどの検索エンジンの検索結果で、Webサイトを上位に表示させる
     ための工夫
※4 A/Bテスト:異なる2パターンのWebサイトを使って利用者の反応から効果を
     比較測定するテスト

 
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梅田弘之の「グラス片手にビジネスを考える」
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~情報を制するものはビジネスを制する?~

「情報を制するものはビジネスを制する」とよく言われます。インターネットが
普及し、SNSが日常になり、ビッグデータという言葉が声高に叫ばれ、もはや情報
化社会などという言葉さえ陳腐化して聞こえる時代になりました。

最近、情報が多くなり過ぎてビジネスにマイナスになっているのではと感じ始めて
います。ちょっと前までは、たくさんある情報から役立つものだけを取捨選択
すればいいと考えていたのですが、あまりに情報が多すぎてノイズを除去する後ろ
向き作業に時間を費やされてしまっています。

さらに、除去しきれずに情報に流されて正しい判断から遠ざかったり、不必要な
ことをチョイスしてしまったりするケースも増えてきました。何かが流行って、
考えなしに飛びつくのは愚の骨頂と分かりながら、その影響を自身も周りも受け
ないではいられないのです。

「目をつぶって、本質的にどうあるべきか考えてみよう」。これは経営会議で
よく言う私の口癖です。巷に出回っている情報をいち早くキャッチして訳知り顔で
正論を言うより、目をつぶって自分の頭で考える。そんな経営を心掛けなければ
情報におぼれてしまいそうです。


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ストック・コンシャス
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~会社はなんのために存在するのか~ 

客様に商品を買ってもらうためには、「良い商品を作ること」と「お客様に知って
もらうこと」が大切です。当社の事業で言えば、技術を結集して良い商品を作り、
マーケティングによりお客様に知ってもらうこと。これを株式に置き換えると
「業績を向上させ」、「IRにより投資家に知ってもらう」ことになります。

ビジネスでは「自分がお客だったら」という発想もよく行います。こんなモノが
欲しい、こんな機能が欲しい、という顧客目線がなければ市場の求める商品は
作れません。これを株式に置き換えると、「自分が投資家だったら」という目線
で当社に魅力を感じるかどうかです。

そうやって改めて考えて見ましょう。業績やPER(利益に対する株価倍率)やROE
(株主資本に対する利益割合)などの指標、将来の値上がり期待、配当性向など
数値的なファクターも重要ですが、会社の社会的意義のようなものも重要だなぁ
と思います。

「時間を奪うのではなく、時間を与えるソフトウェアを創り続ける!」というのが
当社のコーポレートスローガンです。家に居ながら買い物ができるEC、業務効率化
により残業を削減できるERP、デスマーチからエンジニアを解放できる開発支援
ツールやプロジェクト管理ツール。このような「自分たちの作ったソフトで人々
の生活を豊かにする」という当社の意義をもっと自覚してこだわって行きたいと
思います。