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~「踏み出して、初めてわかること(虎穴に入らずんば…)」~
今年の初めに海外向けサイト「kenko.com」のオープンを発表しましたが、このたびケンコーコム社の方々からSI Web Shoppingに対する「お客様の声」をいただいて掲載しました。
▼ケンコーコム様導入事例
国内最大級のECサイトを運営している同社が、アジアNo.1、そして世界No.1の健康関連ECサイトを目指す具体的な取り組みの第一歩です。私自身、自社パッケージソフトを海外に広めようとしているので、こうした新進気鋭の企業のお手伝いをさせていただく機会を得てとても嬉しく思っています。
さて、海外展開です。「ネットを使って商品を海外の人々にも売ろう」と考えるのはたやすいのですが、実際は大変です。どうやって存在を認知させるか、ブランドの創出、などの営業・マーケティングはもちろんですが、運用でも考慮しなければならないことが多い。
例えば同社の国内ECサイトは6月時点で11万5千点以上もの健康関連商品があります(すごいですねぇ)。海外向けに商品を販売する場合は、これら商品を外国語表記する必要があります。
例えば、英語と中国語の両方に対応する場合、海外居住の日本人もいるので商品説明などを3種類の言語で用意しなければなりません。現在の機械翻訳はちゃんとした文章生成は無理ですし、翻訳ソフトも英語の得意なものと中国語の得意なものがあったりします。さらに、こうした説明文は読んで思わず買いたくなるような高品質な文章でなければなりませんので人間の手作業が加わります。
でも、“踏み出して初めてわかること”も多く、そんな手応えを「実現したことと、今後の展望」としてまとめています。「海外向けECサイトを立ち上げるためのポイント」などもお話しいただいていますので、興味のある方はぜひご覧ください。
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梅田弘之の 「グラス片手にビジネスを考える」
~「よく知らないことを過大評価しない意識」~
人間はよく知らないことは過大評価しがちだと思っています。そのため、ビジネスのいろいろな局面において、冷静に客観的に判断しようという明確な意思が必要となります。
例えば、ビジネスの戦略を立てる際に、すぐに“外部の有識者も入ってもらい…”、“これは外部の専門家に任せて…”という発想をする人がいます。もちろん、ノウハウを持った第三者が加わるメリットは多いのですが、それが外部依存心からだと問題です。自らを一番良く知っているのは自分たちです。いったいどんなスーパーマンが助けに来てくれると思っているのでしょうか。
また、“他社の製品はすごいのに自社のは全然だめだ”、“うちの営業は他社に比べると月とすっぽんだ”という嘆きも、冷静な判断が伴わない場合はいただけません。まるでダメなら競えているわけはないので、良いところと悪いところがあるはずです。
宣伝には良いところしか書いていませんし、コンペに出てくる営業マンはエース級が登場するのが普通です。そんな“明”の部分だけ見ての発言だとしたら、「向こうだってそう思っているよ」って声を掛けたくなります。
人の威厳も同じで、よく知らないほど威厳が保てます。それを知ってか、社員と距離を置くことで威厳を保とうとするトップは少なくありませんし、それはそれでひとつの経営手法なのでしょう。でも、本当に素晴らしい経営者は、ざっくばらんに社員と交流しながらも尊敬されるというタイプだと思います。
他社の場合でも、大きな会社の要職だからというだけで、会う前から必要以上に畏怖の念を抱く必要はありません。ビジネスの最前線においては人対人の勝負です。看板や肩書に圧されずに、お互いのことを理解し合えるような会話をできる、謙虚さが滲み出ながらそんなコミュニケーションをしたいものです。
よく知らないことを過大評価しない意識は、同時によく知らないことを過少評価しないことにもつながります。知らないうちは“その部分の判断は保留”、“とりあえず仮評価でこんな感じ”というようにあいまいにしておくのがコツです。