#13 「中国EC市場に向けられる熱い視線とチャレンジ」

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~ 「中国EC市場に向けられる熱い視線とチャレンジ」 ~
先だって「中国ネットビジネス成功に秘訣!」というフェアを開催しました。できたばかりの日経ホールが会場だったのですが、中国向けネット販売への期待と関心が高いことを反映して、定員500名に対して申し込みベースで1100名もの申し込みがあり、大変な盛況でした。

ネットビジネスは日本でも急拡大を続けています。6月26日の日経新聞1面トップは「通販、コンビニ・百貨店抜く」という見出しでした。日本における通販市場が年々拡大して、ついにコンビニや百貨店を上回ったそうです。通販の内訳は、2000年にはカタログ・テレビといった従来型の通販がほとんどだったのに、2003年頃にネット通販が逆転し、2008年は約8割がネット通販です。

一方の中国EC市場もここに来て急拡大しています。CNNIC(中国インターネット情報センター)によると、2008年のEC市場は前年比で倍増しており、2009年1.8倍、2010年1.4倍とその後も非常に高い伸び率を予想しています。日本のECの成長はまだまだ続くのですが、中国の伸びはこれを上回っていて、3年後には日本を抜くと言われています。

そんな市場の中になんとか入り込まなければ、と考えてチャレンジする企業と検討だけに終わる企業、そして国内だけを見て関心のない企業。どれが正解かわかりませんが、とりあえず当社はチャレンジしてみます。3年後に後悔しているか、良かったと思っているか、さて、どっちでしょうね。

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梅田弘之の 「グラス片手にビジネスを考える」
~ 「3年後に後悔しているかを考える」 ~
経営者は今期の予算達成に窮々としつつも、3年後の中期計画、10年後の将来展望などを見据えて事業の舵取りをしています。その中でも事業展開という観点では、3年後を想定して進めることが多いでしょう。市場の伸び、技術の潮流、社会の流れ、自社のSWAT分析、などのデータを整理・分析してGoかStayかを判断する。そして、これらをまとめた企画書が作成されるのですが、きれいな数字だけ並べられていてもなかなか判断は難しいものです。

そんなとき、私はいつも「3年後に後悔しているか?」を自問自答します。この場合の“後悔”は、やらなかった後悔とやってしまった後悔の2種類あります。今、じっと目をつぶって3年後を想像すると、SaaS事業は「ああ、やっていて良かった」、中国事業は「なんで手を出してしまったのだろう」と後悔していそうです。でも、数字がどうあれ、3年後の直感がどうあれ、結局はチャレンジや夢などの言い訳を添えてGoサインを出しています。そのあたりがベンチャー企業の経営の甘さなのでしょう(将棋も強い人は受けが強く、じっと我慢できますね)。でも、中国事業は10年後には「やっていればよかった」と後悔しているはず・・・。