#179 大規模言語モデル競争時代

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梅田弘之の「グラス片手にビジネスを考える」
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インターネットが普及した初期、私が使っていたブラウザはInternet Explorerで、検索はYahoo!検索でした。そこに彗星のようにGoogleが現われ、検索結果の良さからGoogle検索に切り換え、動作の速さからブラウザもChromeに切り換えました。

Chrome&Google検索という最強タッグは、長い間世界中で高いシェアを維持していたのですが、ここにきて雲行きが変わり始めています。今、私が最初に検索するのはBingになり、ブラウザも会社ではEdgeに切り換えています(自宅はChromebookなので、Bing Chat for All Browserという拡張機能を使ってChromeでBingを使っています)。

BingはGPT-4 を搭載していますが、プロメテウスという技術によりGPT-4そのものより使い勝手がいいと感じています。最大のメリットは、GPT-4が2021年9月までの学習データなのでネタが古いのに対し、Bingはネット上の最新情報を組み合わせてGPT-4 と内部で相談して回答してくれる点です。そして、その仕組みにより、ネットのネタ元(情報のソース)をリンク表示できるのも役に立ちます。

さらに今後、同じくGPT-4 を搭載したMicrosoft 365 Copilotの日本語版もリリースされます。こちらは企業内のデータを利用できるので、かなり生産性向上に役立ちそうです。

この先、Microsoft&OpenAI連合 vs. Googleはどうなるのでしょう。個人的にはGoogle派なので、Google勢が巻き返しですごいサービスを出してきて、激しいバトルが繰り広げられることを期待しています。わくわくしますね。

(twitter @umedano )